ぽる子の週案簿

地方の公立中学校教員として生活する中で感じたこと、疑問に思ったこと、伝えたいことなどを自由に記録しています。

中学生が将来の夢を持つことの難しさ

 こんにちは。ぽる子です。今日の朝はとても冷えましたね。

 

 私が勤める県では、現在高等学校入試がスタートしています。私立高校入試、公立高校入試と続きます。

 

 入試はあくまでも自己実現のための過程に過ぎないのですが、現実的にはなかなかそう割り切れるものではありませんよね。入学する高校によってその後の人生が決まる、と言わんばかりに、生徒も保護者もナーバスになります。

 

 受験指導の際も

 「○○高校に入るには何点必要ですか?」

 「今の点数で入れる高校はどこですか?」

という質問がほとんどですし、実際に教員もそういった点について面談を行います。

 

 ですが、本当にそのような進路指導でいいのでしょうか。本来ならば、中学生なりの将来の展望や、自分の向き、不向き等の自己理解があり、それをもとに進路決定をしていくべきです。

 

 しかし中学生でそこまで考えている生徒は、公立中学校では多くないのが現状です。そして学校教育の中でも、自己理解や将来のことについて見通しを持つための指導は十分にできていません。これは教育現場の反省点です。

 

 これは言い訳になってしまいますが、学校は教科の授業を効率よく終わらせ、入試へ向けた得点力をつけることに終始せざるをえません。国学力学習状況調査等で比較されることで、管理職や教育委員会がますます目に見える学力を重視するようになっているように感じます。

 

 

 予測困難な時代であるからこそ、生徒一人一人が、将来のことや自分がどういう人間になりたいか、どんな職業に就きたいか、どんな生き方をしたいかをもっと考えられるようなキャリア教育が求められます。

 

 そのためには教員がもっと柔軟性と広い視野をもって生徒にあたることが必要ですし、教員自身が社会のことをよく知り、還元できなければならないのだと思います。